失敗を過剰に恐れ失敗を評価しない日本社会。そんな中にあってでも、人生を、そして社会を豊かにするために失敗を恐れず「やりたいこと」にチャレンジする必要性を分かりやすく説いているのが本書です。オススメの本です。ぜひ。
「全米ナンバーワンビジネススクールで教える起業家の思考と実践術」(山川 恭弘、大前 智里著 東洋経済新報社)
全米ナンバーワンビジネススクールで教える起業家の思考と実践術「やりたいことをやる」「好きなことを仕事にする」系の書籍は数多ありますが、その中でも本書は「やりたいことはあるのに一歩踏み出せない人」「今の現状を変えたいけど自分には無理と諦めている人」に最適な一冊と言えます。
読み終わる頃には「ええい!まずはやってみよう!」とやる気に満ち溢れことでしょう。
まず、本書は一般的なビジネス書、自己啓発本と異なり、その内容のほとんどが小説形式になっています。
勤務する企業が倒産してしまい、職を失った主人公がとあるカフェで出会ったおじさんとの会話から、自分の好きなこと、得意なことが何なのかを探求し始めます。
そこからそのおじさんからのコーチを受けることで、起業する決意をし、事業内容をまとめ、実際に会社を興して軌道に乗せるといった内容です。
こう書くとまあ良くある内容だなと思うのですが、肝心なのがこれが小説形式だということです。
これまでの自己啓発本だと、筆者の体験に基づきながらその方法や考え方を図やイラストを用いながら記述するというものがほとんどでした。
しかし本書はそれが小説形式であり、また物語の主人公がこの書籍を手に取る多くの人の悩みと同様の悩み(自分に取り柄がない、起業することが不安、失敗することが怖いなど)を抱えているため、自分の状況を重ねながら感情移入して読み進めることができます。
また、小説形式ではありますが、章ごとに考え方の解説が載っており、小説だけではなくビジネス書的な記述でも内容理解の補足がされています。その点からもかなり理解度が深まる一冊といっていいのではないでしょうか。
他人事として読み終わる一冊ではなく、自分のことのようにその内容を肌で感じながら読み終わる一冊です。
内容としては、まず自己分析から始まります。
〇 自分の過去の経験を整理しながら自分のやりたいこと、好きなことを見つける。
〇 そして次にそれを事業化するための計画を考える。
〇 計画を考えたら、その計画を他人に説明できるようにブラッシュアップしていく。
〇 最後に起業をする。
といった流れで進んでいきますが、全編通して出てくる一貫した強いメッセージがあります。
それが、
「失敗を恐れるな!」
「とにかくやれ!」
です。
主人公と同じようにどうしようと悩んでいる時間があるなら、まずやりなさいというもの。
その結果失敗したっていいんです。そもそも時間をかけて計画を考えたって失敗するか成功するかは分からない。それならまずやってみなさい。と、失敗を恐れずにまずやることの重要性を改めて考えさせてくれます。
そもそも、失敗を恐れて何もしないことが一番の失敗なのですから。
まずやってみて、その結果失敗したっていい。失敗したってことはそれを学んだということなのです。
何も失敗していない人よりも失敗することを学んだ分、一つ成功に近づいたことになります。
恐れずに一歩を踏み出してチャレンジしよう!そういう強い気持ちを読者に与える一冊です。
ちなみに私はこの一冊を読んで、アントニオ猪木のこの名言が真っ先に頭に浮かびました。
「迷わず行けよ!行けば分かるさ!」
本書はまさにそう語りかけてくれます。
何かチャレンジしなきゃ。自分には何も取り柄がないから無理。起業したいけど失敗が怖い。など色々なことを考えていつまでもチャレンジできない方(私もですが…)は是非手に取ってみてください。
ちなみに、できればですが、本書を読む前に自己分析についてある程度経験があると尚理解が早くなります。
オススメとしてはこちらの一冊。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方もちろんこういった本で自己分析をしたことがない人が読んでも、理解しながら読み進められる一冊です。
一歩踏み出したいけど踏み出せない。そんな方にオススメです。
新しい人生が開けますように。
ではでは^^