「死んだらどうなるの?」「死ぬのが怖い」子供からのまさかの質問に真剣に答えてみた。

  • 2022年2月10日
  • 2022年2月10日
  • , 雑記

うちの子供から先日「死んだらどうなるの?」と真剣に質問されました。悩みに悩んだ挙げ句、自分の中で導き出した答えを書いてみました。ひとつの参考にしてみてください。ちなみにあくまで私の個人的な例にすぎません。

いきなり聞かれた「死んだらどうなるの?」「死ぬのが怖い」

うちの子どもは絵本やテレビの影響、お墓参りの経験から「死ぬってなんだろう」「死んだらどうなるんだろう」という疑問を3、4歳ごろから持っているようでした。

ただ、疑問に思っているだけで、それを恐怖と捉えることはなく、私たち両親に尋ねてくることもありませんでした。

しかし、5歳になり、幼稚園での楽しい夏祭りイベントの帰り道にそれは突然起こりました。

「パパ・・・、人間って死んだらどうなるの?」

「死んだらお墓に入っちゃうんでしょ? 皆とお別れするの嫌だ・・・」

いきなりシクシクと泣き出しながらこう質問してきたのです。

以前から「死ぬ」ということに関心を寄せている様子ではあったので、いつかは聞かれると思っていましたが、

ついにきたか!

と。

子どもが真剣に泣くほどの感情を込めて質問してきているので、私も真剣に短い時間ながらフル回転で考えました。

子どもへの答えとして考えられる答えを洗い出してみると・・・

その時、問いに対する答えとして一般的に考えられるものをザザーっと次のとおり考えてみたんです。

1.お墓に入る

これはもう子ども自身が「お墓に入るんでしょ?」と言っているので、答えとしてはダメだなと却下しました。また、ここでいう「死んだらどうなる」の意味は物体としてどうなるのかではなくて、人間としての意識・意志がどうなるのかということだと思うので、その意味でも答えとしては却下しました。

2.お星様になる

これもよく絵本等でも見る答えですよね。ただ、実際にお星様になるんでしょうか。なるかもしれないしならないかもしれない。もしお星様になるって答えた場合、「遠くのお星様になっちゃうのは寂しいから嫌だ」とさらに恐怖を与える可能性もあるため、この答えも止めました。

3.天国に行く

これは大人でもよくある認識です。うちは特に宗教に入っているわけではないのと、そもそも天国が本当にあるのかも分からないので、真剣な子どもに対する答えとしては微妙だなあと思いました。お星様になると一緒で「皆と離れて天国に行くのは嫌だ」とさらに混乱する可能性もあるため、この答えも止めました。

4.何かに生まれ変わる

これも考えたのですが、そもそも本当に生まれ変わるかどうかも分からないですし、必ずしも人間ではなくてゴキブリやらダニやらに生まれ変わる可能性もあると考えると、却って恐怖心を煽ってしまう恐れがあるなと思い、この考えも却下しました。

5.幽霊になる(背後霊になる)

これもありかと思うのですが、そもそも幽霊自体が子どもにとって怖い存在なので微妙だなと(笑)。「幽霊になんてなりたくない!」となるのが目に見えていたのでこの答え止めました。そもそも幽霊が本当にいるのかどうかも定かではないですし。

こうやって考えてみたのですが、

どの答えもしっくりこないんですよ!ええ!

そしてこうやって考えている間も、ずっと子どもは泣きながら私の答えを待っています。

そしてしばらく悩みに悩んだ挙げ句、次のとおりとなりました。

スミスの出した答え「分からない」

結局、うーん!うーん!と考えた結果、こう答えることにしました。

「うん。パパも分からない!」

ズコーッ

となるかもしれませんが、泣き続ける子どもに次のように言いました。

「パパもママも、じいじもばあばも、幼稚園の先生も、偉い人も、みーんな死んだことはないんだ。だってみんなまだ生きているから。だから誰も死んだらどうなるかは分からないんだよ。」

当然こう答えても、納得いかずに怖い怖いと泣き続けています。

「ただ、分からないんだから怖がることはないんだよ。分からないことは怖くはない。だって、明日何が起きるか分からないけど、「明日が怖い」って思わないでしょ?それと一緒だよ。分からないんだから怖がることはないんだよ。誰も分からないんだからさ~。」

優しくこう伝えると、ポカーンとしながらも少しずつ落ち着いていきました。

そして、

「誰も分からないってことは、もし死んだらどうなるかを発見した時には皆から感謝されるかもしれない。いろんなことを考えて勉強して、死んだらどうなるかを発見できたら、〇〇ちゃんは博士になれるかもね。」

と伝えると、その頃には泣き止んで「いっぱい勉強する!」と言っていました。

結果としては泣き止んだので良かったのですが、この回答で良かったのかなと今でも疑問には思います。

ただ、この件があってから、子どもは人間が住んでいる宇宙そのものに興味を持ち出し、宇宙の誕生や消滅についてしきりに質問をするようになったり等、興味の範囲がとても広がったように感じます。

色々な答え方があり、どれが正解かは専門家ではないので分かりませんが、自分なりに親として精一杯考えた上で出した答えなので後悔はしないことにしています^^;

子どもからの質問で学んだこと

今回の子どもからの質問で私自身が学んだこと、意識したことです。

1.嘘はつかない

場合によっては子育てする上で必要な嘘もあると思うのですが、今回の場合は子どもが真剣に泣きながら尋ねてきたので、私も真剣に考えた上で嘘は答えないようにしました。相手が子どもでも大人でも真剣な相手には嘘なく真剣に回答してあげたいですよね。それ故の「分からない」です。

2.悩み考える姿を敢えて見せる

子どもからの難しい質問に対し「お星様になるんだよ~」と簡単に答えず、「本当にどうなるんだろう」「どう答えたらいいんだろう」と必死で考え、う~んう~んと悩む姿を敢えて子どもに見せました。そうすることで、あ、パパも分からないんだ。自分と一緒だ。という安心感を与えることが出来るかなと思ったのです。「一緒に真剣に考えてくれてる」って分かるだけで子どもも嬉しいでしょうしね。

3.分からないことはチャンスと感じさせる

誰も分からない、もしくは知っている人が少ないことは、逆に考えるとそれを知ることが出来ればとても楽しいことだ!と子どもにも感じてもらいたいと思い今回の答えを導きました。皆がやっていないこと、分からないことを敢えてやってみる、考えてみることに興味を持たせ、分からないことはチャンスだ!と思うような環境を与えてあげたいなと今回の件で私自身も再認識しました。

皆さんはどう答えますか?

皆さんはもし子どもから「死んだらどうなるの?」と聞かれたらどう答えますか?

実際に自分の子どもだけではなく、姪っ子などの親戚や近所の子どもから聞かれる可能性もあります。

自分自身も答えが分からない質問にどう答えるか。とても難しいですよね。

今回の記事は「この回答が正しい」と紹介しているものではありません。

偉い人からすると教育的に間違っているかもしれませんし、逆に正解なのかもしれません。

ただどちらにしても、泣きじゃくる子どもの前で親として精一杯考えて出した答えには違いありません。

同様の質問を受けたことがある方、意外と多いのではないでしょうか。

そんな方々にとって、ひとつの参考になれば良いなと思って執筆しました。

考えるヒントとしてお役に立てて頂ければ幸いです。

久々に真面目な話でした。

ではでは^^

追伸

学生時代、スカイダイビングと称して思い出すだけでもゾッとする高さの階段をジャンプして飛び降りたり、自転車で路面凍結している山中の急坂を下ったり、足を滑らせたら確実に死ぬレベルのテトラポッドを飛び歩いて釣りをしたりと、今思えば命知らずなことをやりまくっていた私自身が偉そうに「死んだらどうなるか」を考えているって、時が経つと時代も人も変わるもんだなとつくづく思います。まあ、そんなもんですよね。